魚市場へ行こう!

 8月24日、就職活動の都合で和歌山中央卸売市場へ見学へ行く。見学参加者は僕を含めて2人。・・・少ない。それは置いて、(株)和歌山魚類より卸売市場内の案内を受ける。市場内の広場ではこれから始まろうとしていた競りの準備が行われていた。

 自分が立っていた位置の右手にはアナゴを締める人、左にはマグロを解体している人がいた。随分手慣れており、豆腐を切るようにマグロをさばく姿に驚く。他には会場内に所狭しと並べられた「近海物」が山積みされていた。「近海物」とは、サンマ・太刀魚・ハマチ・鯛・エビ・その他紀伊半島周辺から水揚げされた海産物を指し、取引の主力である。

 広場の隣には仲買の商店が準備中だった。競りが始まる時点まではここは素通りする。裏手には配送用のトラックが続々と到着していた。中には和歌山で有名なスーパーや量販店のトラックも停まっていた。駐車場を挟んで向こうには雑貨屋が並んでいた。

 3時50分、隣の会場が先に競りが開始される。和歌山魚類の方は・・・出遅れて4時から開始。山寺宏一そっくりな競り人が声を張り上げ出す。ここからが本番だとしっかり見ていたが、競り人が何と喋って記帳しているのか素人目にはサッパリ分からない。案内役の方に聞いても分からないとのお返事。仲買の方々が次々と魚を競り落としては店のカートに積み込み走り去るのだが、どう見ても重量超過だと思えるくらいに積み込んだカートをおばちゃんが買い物カートを押す様に軽快に押して去って行く。

 しばらく時間が経過して5時を回る頃、競りのペースが落ちてきているのか殆ど動きがない。きっと値段の様子見をしていると思われる。このまま膠着状態が続きそうなので仲買の商店を回る。先程競り落とされた商品が並べられて魚屋や小売店の方が買い出しに来ていた。裏手の駐車場では必死の積み込み作業が行われていた。ご苦労様です。次に加工場を回る。はもを湯がいていたり、アナゴを調理したり、マグロの短冊を作っていた。

 6時過ぎ、事務所に引き上げて本日の説明を聞く、本日は先日までの台風の影響で水揚げ量は普段の三倍、昨日は3分の1だったそうであり、水揚げ量によっては競りに時間が掛かり、伝票整理までの時間が長引くそうである。

 大体そういう話を聞いて中央市場を後にする。帰りに雑貨屋の並びで出発前に弁当を用意してくれた妹に感謝の印として、土産にクッキーとカフェオレを買って帰る。

魚市場、朝早くて凄い人混みですが、活気溢れている場所で魚の取り引きを見れると何だかわくわくします。そうそう当たり前のよう見られるものではありませんので、気が向いたら近場の漁港へ覗きに行ってみてはいかがでしょうか?

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