2008年 9月17日〜20日
あんまり釣りがしたいから、わたし群馬に行ってきましたのよ
〜前置き〜
いつもながら、文庫本等の題字や文章を引用したタイトルですが、それは愛嬌という事で御容赦下さい。そんな訳で、早速本題に入ります。
思いつきはいつも突然―。9月17日(水)の朝、数日分の着替えと釣具を掻き集めて家出まがいの旅に出る事にしました。ただし、家出と違ってちゃんとした目的地は決めてあります。
それは、宮城アングラーズビレッジ(以後、略称で宮城AV)です。早い話が、"群馬県への遠征"です。
無論、思い付きではありません。2006年の9月上旬に関東旅行をした際にも一度宮城AVを訪れておりまして、時間的に余裕があれば、生きているうちにもう一度!という程に熱望しておりまして、時期的にも丁度良いからと考えた上で決行に至りました。
午前8時に家を飛び出し、新幹線を使って新大阪→東京→高崎→前橋へ。16時過ぎに前橋へ到着してすぐに駅前の安宿を確保してから荷物を釣り道具のみに絞り、タクシー(片道5030円也)を使って宮城AVへ急行。到着した時点で既に17時半。それでも少しの時間でも良いからと、ナイター部門で少しの間釣りをする事になりました。
〜1日目〜
9月17日(水)、やっとの思いで宮城AVへ到着。今日の残り時間は少ないけれど、とにかく何か釣っておかないと気がすまなかったので、ナイターチケットを購入して釣りに挑む。チケットの料金も色々なパターンがあって親切で助かります☆
※場内の様子
今日はそれ程時間に余裕があるとは言えないので、バスを釣る事にする。ナイターといっても夜釣りと同じような感覚ですが、真っ暗になるとどうしてもルアーの飛んだ距離と方向が把握し辛い…。
そんな中でスタッフより助言を受けて、キャストのやり直しをせずにそのまま投げた状態を活用して釣る方法と効率良くラインを送り込む方法を教わって、終了するまで20センチ後半からか30センチ程のを7〜8匹釣りました。
※ナイター設備、万歳!
宿に戻る際には、前橋駅まで送ってもらいました。少ない時間でも釣りをしようとして、タクシーを使って来た姿に熱意を感じてもらえたのでしょうか?
宿へ戻ってからは、前橋駅付近の地形把握をしてから、遅い夕食を取って寝ました。
〜2日目〜
9月18日(木)、今日位はゆっくり起きても良いかな?と午前8時起床。9時頃に宿を出る。両毛線・中央前橋駅を出る前に一報入れておいて、最寄駅の大胡駅まで迎えに来てもらって宮城AVへ到着。すぐに道具を用意して釣りに入る。
※JR両毛線・中央前橋駅にて
ちなみに、今回の使用タックルは、
スピニングタックルは、BASS ONEとアルテグラ。ベイトタックルは、カリスマKC-55Mとアルファスを使用。電車を利用しての移動が多い為に、短い竿か2ピースの竿を持参となりました。ルアーにおいては、数日間の長丁場を考えて、ワームを多用する釣りにしました。開始早々フラッシュミノーを失って凹んでしまったし、宿の近くでルアーを補充できる店も無いので、ワームをメインとした釣りを展開する事に決意しました。
最初は、下のナマズ池でキャットフィッシュを狙ってみる事にしました。スタッフ曰く、サスペンド系のルアーをステイさせて釣る方法が一般的という事で、実践。しかし、ルアーにアクションを加えて釣る方法じゃないので、ちょっとストレスが溜まりますぞ…。
しかも、魚がヒットしたと思ったら、尾びれの付け根にスレ掛かり。しかも、きっちりと針が掛かっている…。そのせいでか、ナマズの暴れ方も半端じゃない…。(T△T;
釣ってみた感じとしては、そこらの用水路等で釣る普通のナマズとちょっと違う種類なのかな?と感じたりしましたが、気のせいかな?しかし、馬力は半端じゃ無い程強いので、ルアーのフックは見事にねじ曲げられておりました。生半可な覚悟じゃこっちが適わんと思ってバス釣りへ移動。
バス釣りをする為にバスエリアへ移動。ここではのんびりとした釣りを楽しむ。アバランチを使って障害物の陰へ滑り込ませてバスを釣る。素直にバスがヒットしてくるので、痛快痛快!
そうしていると、スタッフが回ってきて「折角遠方から来てくれたんですから、うちの全魚種を釣って帰って下さいな」という事で、スタッフサービスを受けて宮城AVの"看板娘”ならぬ"看板魚"を釣る事にしました。
スタッフのサービスは至って簡単。餌で活性を上げてくれるので、その所へルアーを通過させるのです。まずはナマズ池で手頃なサイズのキャットフィッシュを釣りました。
※ナマズ対猫…は実現せず、スタッフの静止がかかりました。
開始直後の化け物みたいなサイズと違って、気分的に余裕を持って落ち着いて楽しめました。
次は、ストライパーエリアへ。宮城AVへ来るに至って、場内の事は全く調べていなかったので、ストライパーがどんな魚であるのかは全く知らない。釣りに入る前に、「猛スピードで巻いて下さい」の一言に、
「え?」
と拍子抜けな返事をする。とりあえず、メッキ釣りのアクションスピードで巻いてくるが、「そんなスピードじゃ、見切られますよ。」と一蹴。変なアクションは加えず、ひたすら超高速リトリーブを繰り返す。これはこれで、結構体力が必要になります。
魚の泳層もイメージしながらひたすら巻き続ける訳ですが、ようやく自分のルアーのコースと合致したようでストライパーがヒット!いや、ヒットという表現は少し生易しい。ルアーを引っ張られる感覚は勿論あるけれど、巻いている動作自体が一瞬で止められてしまう強烈さ!しかし、4秒程で針が外れてしまう。その後すぐにヒットするが、それも一瞬で逃げられてしまう。どうやら、あまり捕食は上手ではないようです。
今度は、ポイントを変えてキャスト。着水後すぐに巻き始めた瞬間に一番強烈なヒット!針もガッチリと掛かったみたいで、魚も一気に左右へ走る!イメージはシーバスと言われていたけど、それ以上に思えました。例えになるような魚は釣った経験は無いけど、まるで8〜10Kg位の青物と戦っているようでした。
やっとの思いで釣り上げる事に成功!サイズは約65センチ程で、体重は測っていないけど記念撮影時に両手で持ってもかなり重く感じられました。釣り上げた後のフックは無残な形に変形しきっていました。今回ばかりはかなり針が良い場所に掛かっていたお陰でした。
※これが、ストライパー。魚体はザラザラしてました。
これで、宮城AVの全魚種を釣った事もあって、残りの時間はバスの数釣りをして楽しみました。後で分かった事ですが、宮城AVのバスはそこらの野池にいるバスじゃなくて、フロリダバスだったそうです。この時点では、全然気付かずに20〜30匹程釣って喜んでいました。
※写真は撮るけど、被写体になるのは不慣れです。
※いろんな撮影方法がありまして、もっと研究が必要だと思いました。
旅館に戻ってから、肩と肘が痛くて部屋でうずくまっていました。
この日の様子は、宮城AVの9月18日分でも見る事ができます。
〜3日目〜
9月19日(金)、今日も1日楽しく釣りをしようとして、午前8時に宮城AVへ入場。すぐに準備を整えて釣りに入る。今日はキャットフィッシュは敬遠して、バスを釣りつつ自力でストライパーを狙う予定でした。
台風が近付いていた事(僕は頭に入っていなかった)もあって、今日は雨の多い一日でしたが、気温はあまり下がる事無く、過ごしやすい一日でした。バスに至っては今日も好調だった為に、ついつい数釣りに興じていました。
※本日序盤のバス。
時折、ストライパーに挑んでみるけども魚の反応が伺えない。やっぱり、餌で活性を上げてもらわないと駄目なのかな?と一時は弱気になるも、釣れるだろうと強く信じて頑張り続けました。しかし、最中に突然ガイドの部品が根元から抜けてしまい、慌ててスタッフに修理してもらう有様でした。
補修が終わって暫くの間はスピニングタックルでバスの数釣りをしていました。今日まで使わなかったけど、持って来ておいて良かったと安心しました。
※待ちながらも釣ってます。
ベイトタックルが戦線復帰を果たす頃には終了時刻の30分前でありまして、ここからはストライパーに集中して立ち向かいましたが、全然反応はありませんでした。またその頃に餌撒きタイムが始まったので、これはチャンスだと思ってひたすら必死にストライパーを狙いましたが、折角ヒットした魚にフックをねじ曲げられてしまう始末。その後も再三ヒットしましたが、途中で逃げられてしまうばかりで終了を迎えました。
終わってから、竿先の柔らかい竿を用意して、ヒット直後は力比べをせずにラインを張っているような状況を維持しながら時間を掛けてやり取りをすれば、フックの被害も軽減してすぐに逃げられる事も無かったのでは…とか考えていました。
旅館に戻ってから、また肩と肘が痛みましたが、昨日程ではありませんでした。
この日の様子は、宮城AVの9月19日分でも見る事ができます。
〜4日目〜
9月20日(土)、この日はただ帰路につくだけの日でありまして、午前5時48分の始発で前橋を後にしました。この数日間は楽しくもあり、悔しさもありの満足できる旅行でした。
帰りの新幹線の中で、昨日宮城AVで購入したナベジグを撮影。
※僕は、これを使いこなせるか?
近いうちにモニター報告をしないとね…。
そして、帰りの新幹線の中で、今回の旅行の際に「ぴらぴら」を持って行けば良かったかな?とふと思い出しては激しく後悔しました。今回の旅行は自分の釣りが最優先だったから、「Always」を関東に広める事なんて、全然頭にありませんでしたなぁ…。
無事に家に帰り着いたのが丁度午後13時でした。
あー、本当に良い旅行でした。これで思い残す事は―って、まだまだありますよ!
〜あとがき〜
今回の日記を読まれて、宮城AVへ遠征した事に疑問を持たれるかと思います。ましてバスを釣りに群馬の釣堀まで…と思われる事が一番多いと思います。ですが、僕にとっては宮城AVが"管理釣り場"としてサービスの努力を怠っていない釣り場であって、それが自分にとって好感が持つ事ができて、また行きたいと思う場所だった事が大きな理由だからです。
人と比べてみると、僕はあまり他所へ遠征の経験は少ない方だと思いますが、それでも今まで訪れた管理釣り場においてサービス不足や管理の不行き届きを感じる場所はいくつかありました。姿勢が「魚を釣りたい奴は、金持っていつでも幾らでも来る」といわんばかりの営業だと感じた経験もありました。
そんな管理釣り場で満足できますか?楽しめますか?僕は嫌ですね。お金を支払ってまで行く管理釣り場なら、入って出るまでが楽しくないと納得できません。趣味の世界で嫌な目に遭ったり我慢をするのはナンセンスだと思います。
宮城AVは、「管理釣り場」名前の通り、釣り場の管理は勿論として、入場者の管理も怠っていませんでした。来場者には積極的に声を掛けてコミュニケーションを図ったり、行き詰まっている人にアドバイスをして1匹でも多く釣って楽しんでもらえるようなサービスも行っていました。
僕は、ここ以外に来場者に気を配っているような釣り掘は知りません。
自分で思う限り、釣り人は貪欲だと思います。サイズや数の追求も限りがありませんし、釣り人自身の世界も広がり続けて行くものだと思っています。
ですから、こういう場所を知って学んでおく必要があると感じています。
一人の釣り人として将来のビジョンも見据えておくと、時代の流れから野池の釣りは殆ど不可能(水抜き・立ち入り禁止・原則的に釣り自体が禁止等)が増え、関西においては琵琶湖もバス釣りがやりにくい環境(禁止もしくはライセンス・遊魚料制)となった場合には、自然に管理釣り場が普及すると考えています。
今はまだ多くの釣り人がルアーフィッシング専用釣堀に対する意識は殆ど薄いので、「そんな事は無い」と思っている人が多いと思います。でも、年々ルアーフィッシングを取り巻く環境が厳しくなる一方の現実を見れば全くありえない話だとも思います。その様な時代が来た時に、ルアー専用の釣堀は初心者や業界にも在り難い存在になると思います。
身近な池や川でのルアーフィッシングが不可能になれば、琵琶湖やダムへ行けば済むと安易に思いますが、それらの場所は初心者に易しいでしょうか?僕は敷居が高すぎると思います。ボートの問題もあるでしょうし、常連によって爪弾きにされ、初心者や子供達が入り込む余地が無いと思います。
僕も若い頃、やっとの思いで買い揃えた道具を持って琵琶湖やダムに行っても、ボートを所有して高価な道具を揃えた大人や、プロかどうか分からないけどトーナメンターには遭遇する度に邪魔扱いされたり見下すような態度をされて、腹が立つ悔しい思いを何度か経験しました。現在でも心当たりがあります。
子供だからとか装備が十分じゃないからといって馬鹿にされ、誰もが楽しめないような釣り場しか残らない状況では、新規の客も確保できなければ、業界も狭いままで奮い立たないだろうと思います。
そこで、管理釣り場へ客が流れて来た時に、どこでも殿様商売ばかりでは困りますし、更に業界の衰退に拍車を掛けるのは火を見るよりも明らかです。しかし、徹底したサービスを求めたり意見があれば、アイデア次第で反映させれば良くなる可能性はあると思います。釣れるように整備されて楽しく休日を過ごせる環境ならば、有料に見合っていれば文句は無いと思います。
自身にとっての趣味を継続させる為にも一度は考えてみては宜しいかと思います。
尚、今回のあとがきは宮城AVを訪れた事がきっかけとして感じた事を述べた訳ですが、あくまで"環境論"的な意味合いとして、僕なりの意見を述べたまでです。将来のルアーフィッシングにおけるフィールド事情に変化が来る時を思うと、こういう風に考えざるを得ないと思いましたし、ルアーフィッシング自体の存続を望むからこそ
実際の釣りの内容としては"バッティングセンターに通っていた感覚"ですが、釣りを楽しむ為に別の次元について追求した上でのお話です。予め御了承下さい。
今回、数日間の滞在中に何事も細かく対応してくれたり、場合によっては商売や営業を抜き差しで親切にして下さった宮城AVの従業員の方々にはこの場で感謝の意を示したいと思います。
ありがとうございました。そして、御厄介にもなりました。
おしまい