池原ダム、陸からの挑戦

※この釣行記は、当時の記憶を元に再編集されたものです。

 2001年4月14日(土)、僕と同じ和歌山の紀北エリアにお住まいで、当時本物の魚の皮を剥製状態にしてルアーに装飾を施すといった、「まんまベイト」を作成し、開設していたHPで釣果を紹介していました戸口さんと一緒に、奈良県にある池原ダムへ出かけました。

 きっかけは、戸口さんのHPにある掲示板で「御一緒しませんか?」という誘いで(どちらが誘ったのかは覚えていませんが…)あっさありと決まり、早急に実行する運びとなりました。

 当日、午前3時にスーパー松源粉河店駐車場で集合し、一度戸口さんの家に行き僕の車を停めてから、戸口さんの運転で池原ダムへ向かいました。当時の僕のイメージとしては、途中土砂崩れの跡があって、修復を放棄されている為か、寂しい山奥にあるダムというイメージでした。今では、道路事情は改善されていますが…。

 結局、2時間と少しで目的地に到着。だけど、まだまだ真っ暗で道路をタヌキの親子が横切って行くような時間だった為か、戸口さんは「寝るぞ!」との事。

 当時の僕は、恐らく世が明るみ出したら車を降りて釣り場へ飛び出すんだと思い、「1時間位で起きて動き出すんですか?」の質問に、「いや、眠いから寝る。もう目的地には着いてるから、目が覚めた時に釣り始めたらええねん。」との事。なるほど…。

 それから起きたのは、周りが既に明るくなりきっていた午前9時でした。回りを見ると、我々の車の周りに多くの4WD車が!!しかも、4台も。これを見て、夜中のうちに到着しておく必要があったのは、車を停めるスペースが欲しかった為なのね。でも、車にはもう人が居ないから、後から来た人達は、到着するなりさっさと釣りに出かけたみたいです。

 我々も、起きたら起きたで、さっさと道具を用意して釣り場へ向かう事にしました。水際への移動は、

一気に崖を下り降りる!

 というものでした。この発想には驚かされました。まるで、源義経の平氏に対する奇襲攻撃みたいでしたから。

 一方の僕は、恐る恐る降りていて、途中足を滑らせたりしてました。(泣

 最初のポイントは白川という場所らしいので、とりあえず周辺の風景を撮影。なんか、船着場みたいな物を設けていました。

 ここで釣りをする時に、戸口さんから、「ウェーダーを履くように!」との事。恐らく、足を滑らせて膝ぐらいまでは水に漬かる恐れのある場所に立って釣りをするのだろうと思いながら、持ってきたウェーダーを装着。しかし、その真意は、減水してぬかるみになっていた浅場を横断する為に必要だったのですが、

戸口さん、はまる!

 左膝深くはまり込みましたが、すぐに脱出成功。しかし、ちょっと体力を使ったせいか、肩で息をしながら「な、ウェーダーあって正解やろ!?」と。確かに、おっしゃる通りです。(納得

 釣りの話の方へ話を移しますと、僕は初めて用意したキャスティークの子バスみたいなルアーを序盤から水中の障害物に引っ掛けてロストし、適当なルアーを使うものの、どうもテンションは上がらない。更に、天気も急変して強い風が吹いては水際が波立つ始末…。

 風の影響の無い場所まで移動し、そこにあった船着場の下に隠れているバスを狙うという作戦に出たが、小さなバスばかりで、これぞ!というような大物は居ない。けども、時折小魚が水面を飛び回っていたので、追い掛け回されていたのでしょう。

 戸口さん曰く、「今日はかなり状況が悪い!」との事で、七色ダムへ移動しました。ここも今回が初めてだったと思います。ここも池原ダムと同様に斜面を下り降りました。若干草木が生えていて掴まりやすいのが救いでした☆

 入ったポイントにはそこそこのサイズがのんびりと泳いでいるので、それを見て「これで、魚が釣れそうですね♪」と期待交じりに話し掛けると、「んな訳ないやん!多くの釣り人に釣られ過ぎて、もう市販のルアーには反応せぇへんぞ」と自慢気におっしゃるので、どうかな?と思ってスピナーベイトを使って目の前を通してみたけども、反応しない。もう一度投げて今度は魚の頭に当てるつもりで泳がせたら、当たってもそのまま平然と泳いでいる!!これには、愕然としました。

 他に、手立ては…と思ってルアーの交換に気を取られていて、足場が崩れて落水しました。両足とも、太ももまで水に漬かってしまいました。(涙

 このまま釣れずに終わるのかな?と思っていたのですが、日没が近付いた頃に、戸口さんは「勝負を掛けるぞ!」と言ってとっておき(?)の"まんまベイト"へ交換して投入しました。

 話によれば、「魚が反応しやすい時間があって、その時にはコイツが一番反応がええんや!」とおっしゃるのです。確かに、説明通り何匹かのバスが戸口さんのルアーに集まってきて、少しの間注目。そのうちの1匹が思い切ったように口を使って来たので、戸口さんはフッキングを試みるも、針には掛からず、魚もどこかへ去って行きました。

 その後はバスを見つける事も無く、日没を迎えて終了となりました。結果的には二人ともノーフィッシュに終わりました。池原・七色に渡って10時間以上時間を費やしたんですがね…。

 帰りは、途中で釣り談義をしながら食事して、戸口さんの家に戻って車を取って家に帰りました。その時の時間は22時を少し回っていました。

 この日の帰りに、「次は僕の仲間も連れて行きますので、また御一緒しましょう!」という申し出に快く受けてもらっていたのですが、この日以降都合が付かなかったりで釣りに行く機会はありませんでした。

 それからしばらくして、戸口さんはHPの休止→釣りからの引退の為にHP閉鎖をしたんだという事を知り、寂しく感じました。

おしまい