Yダム編

※この釣行記は、当時の記憶を元に再編集されたものです。

 9月28日(木)、高校以来の釣り仲間である仲谷とYダムへ行って来ました。

 このダムは、小さい頃から知っているけども、ここで一度も釣りをした事がありません。「だったら尚更…」という彼の勧めもあって、今回が初挑戦となりました。

 道中に、どんな場所かと尋ねたら、

「足場が非常に少ない♪」

 との事。なら、他の釣り人が咲きに入っていたら、行き場がないやん!と焦りは隠せませんでした。また、ダムまでの道のりは、昔なんて自転車で走っても何という事も無かったのに、車で走るようになって道があちこちでクネクネしているのはたまらなく運転がし辛かったです。

 ダムが見えてくるにつれて、不安と緊張が入り混じりましたが、最後は絶望感に近い感じの感覚が勝ち残りました。

「綺麗な小規模のダムやけど…。全然足場らしい場所無いで!」

 と声を荒げてみましたが、彼は「こんなモンや」と言い張る始末。余計に不安や…。(T□Tメ

 とにかく、恐る恐る歩いて、良さ気なポイントに入って釣りを始める。2投目にポッパーへバスがアタックしてきましたが、フッキングには至りませんでした。今度は、そのポッパーのアクションをタダ引きにしてみると、すぐにバスの反応がありました。今度はフッキングに成功し、釣り上げてみたら25センチありました。ふぅ、何かホッとしたよ♪

 しかし、この1匹を釣った途端に、トップへの反応が無くなりました。Why?

 水面がダメなら、底を引こう!ってな安易な発想で、ベイトタックルに持ち替えて釣りを再開。スピナーベイトでゆっくりと底を這う(ようなイメージ)動きで勝負してみました。

 すると、足元手前の駆け上がり付近でルアーにヒットしてきました。ほぼ連続で釣り上げたのは、34センチ1匹・35センチが2匹!ここ最近の成果としては滅多に無い好調でした。

 しかし、僕の快進撃(!?)はここまででした。

 「クランクとか使ったら、もっと釣れるかな?」とか考えて、普段から使い慣れていないクランクを使ってみたものの、数投でロスト。恐らく、岩か沈んだ木に引っ掛かった模様。(×△×

 やっぱり、今日結果が出ているスピナーベイトに戻した方が良さそうやと思って戻したが、自分のリズムが狂ったのか、時合を逃したのか分からないけど、25センチを1匹追加する程度に留まりました。

 一方の仲谷は、どうしていたのかといいますと、ワーム(※どんな種類の奴をどのようにしていたのかははっきりと覚えていません)を底付近に沈めてはゆっくりと引いて、魚に食い付かせるチャンスを演出するという手段で、数を伸ばしていました。

 僕が全く釣れなくなって停滞気味に感じて、

「さすがに日が昇って暑くなったし、そろそろ帰れへんか?」

 …と声を掛けに言った頃には9匹程釣っていたようで、仲谷が、

「じゃ、俺が10匹目釣ったらな!」

 等と返して来るから、

「もう、かなり手こずる状況やのに、そう簡単に釣れる訳ないやろが〜★」

 と、反論。もういい加減に仲谷をせかして帰ろうと思った瞬間に、彼は竿を合わせる。ラインの先には暴れる魚の姿が確認できました。

「ほら、釣ったで☆ これで10匹達成!」

 そう言ってくる仲谷に対して、僕は皮肉気味に、

 「キリ良く釣れたのは良いけど、予告してあっさりと釣り上げられてしまうのは、どうも癪に障るなぁ。まぁ、10匹達成おめでとさん。ほな、帰ろ!?」

 といった直後に、

「帰る前に悪いけど、もう一投な。」

 と言ってくるので、呆れ気味に、

「へいへい。」

 と。心の中では悪あがきしやがって…と思ったその瞬間に、またもや魚を釣り上げる奴の姿を目撃しました。

「帰んの遅くならしてすまんな。追加で11匹やで☆」

 ここまでやられてしまうと、僕も呆れを通り越して、

「ふざけんな!ワシゃ、もう不愉快だ!帰る!!」

 なんて馬鹿馬鹿しい台詞を言いながらも、彼の釣りっぷりに脱帽してしまい、半分笑いながら帰りました。口には出しませんでしたけど、心の中では「負けたよ〜」と叫びました。

 この日、午前5時半過ぎから7時過ぎの2時間前後で、仲谷は11匹。僕は5匹という結果を残して帰りました。そして、数日後には大学の後期授業が始まろうとしていたのでした。

おしまい。