紀南釣行編

※この釣行記は、当時の記憶を元に再編集されたものです。

 9月25日(月)、午前0;40に家を出ました。今回目指すのは、紀南にある「七川ダム」です。

 夜中の出発という事もあって道は混雑しておらず、慎重に丁寧に走っても、紀南へはあまり時間が掛からずに行く事ができました。

 道中での失敗は、国道42号線を串本まで海沿いに走ってからダムの所在地である「古座」へ抜ければよかったものの、日置川を過ぎた辺りから七川向けて山道を走ってしまい、車一台分の山道30キロを神経を尖らせながら走って疲れてしまいました。

 これには結構参りました。(串本からでもよく似たものですが、山道を走る距離では串本からの方が短い筈です)

 ダムに付いた頃は午前4:40頃でした。ボート屋が営業を始める6時まで寝てようかと思うが寝付けずに釣りを始める。結局早朝は何も釣れず、7時から舟を借りて沖に出ました。出航前に貸し舟屋から本日の幾つかのポイントを聞いておきました。

 1:ターンオーバー現象により、魚は水面か中層と底の合間に居る。

 2:今の時期、七川バスは25センチ以上のウグイを食べる為に、餌のサイズに見合う大型の泳ぐルアー(特にバイブレーション・スピナーベイト・クランク)が必須となった。

 3:地形的に変化のある場所、ここでは、岬の先端付近で魚を待ちかまえている傾向が強い。

 を聞いて出発しました。早朝は水温がぬるかったが、この時間は冷たくなっていました。

 最初はダムサイトの岬を幾つかをトップとスピナーベイトの上下の層を分けて攻めるが反応は無く、岸沿いに沈んだ杭があったので、ワームを落としてみる。すると、すぐにヒット!

 魚は結構引いたけども、釣り上げたみたら思ったより小さい34センチでした。釣れて安心はしたものの、内心では「まだまだやな〜★」と思いました。その後、11時まで続けるが反応は全く無し。一旦陸に戻って12:30頃まで休みました。

 午後からは陰ができるダム北側のバックウォーターに挑む。しかし釣れませんでした。ダムの経験が圧倒的に不足している僕にとっては、小バスが浮いているから大型は近いのか?それとも反して底か?と迷った挙げ句、時間を浪費する事になってしまいました。更にダムの奥で自分が直面した事態は、

「エンジンが掛かるけど、前後に入れても進まない!!」

 駆動系のシャフトがおかしくなったのだろうと思います。ポイント移動ができない上に舟を返却する17時まであと1時間!釣りをしていたら帰れない!!

 そんな訳で諦めて船着き場へ必死に戻ろうとする。少しでも推進力を助ける為にエンジンはニュートラルのまま回してフットターボ(エレキ)を踏み続ける。結局船着き場まで50分を要しました。

 舟を返した後、貸し舟をしている「ヘミング」で本日の反省をした上、店員に七川での釣り方とルアーについて特別指導を受けました。(普段、客相手にこんな事は絶対しないそうです)一番指摘されたのは、自分の持っているルアーが貧弱で、ここでは役に立つ物を一切持っていなかったと言う事です。

 「バスは生き物を食う生き物だから、生き物に負けない、むしろ生き物に勝てる動きをするルアーを求める。それがルアーの元々の本質であり、ルアーの原点ではないのか?ミミズやウグイの泳がせ釣りに勝てないとルアーとしての機能の意味は無い!」

 と説かれて、自分の未熟さを思い知らされました。たしかに、餌のサイズに近いような大型のルアーや形の近い物は、何一つ持っていませんでしたから…。

 ダムを後にしてからは、最近紀南へ移り住んだ民宿兼中華料理屋を営んでいる友人一家の元で一泊しました。

 翌日9月26日(火)は、その民宿兼中華料理屋を営んでいる友人一家と共に近所にある漁港隣の磯で釣りをする。ガシラ・ガシラもどき・グレ(小型)・フグ等たくさんの小魚に加えて25センチ程の「サンノジ」を釣りました。

 そして夜21時に友人一家に別れを告げて、午前0時過ぎに家に帰り着きました。その途端に気が抜けたようで、片付けもしないままに、そのまま眠りこけてしまいました。

おしまい